田舎暮らしがしたくてやっているわけじゃない。
といっても誤解しないでほしい。
田舎暮らしをしたかったのである。
ただ、それは結果なのである。
自分、家族のことを考えていくと、サラリーマンをずっとやっていくだけの勇気がなかっただけかも知れない。いまさらそんなことを考えるとは思わなかった。
テレビ取材を受けることで、あのころの思いをあらためて感じてしまう経験をしたのだった。
ディレクター山本氏と話をしながら、あの頃の自分の思い、今の思いを明確にすることができたように思う。なぜ?という疑問に対する答えをことばを選びながら話していった。
私が今考えている「わかる」ということ。
すべては「考えるということ」「いかに生きるかということ」など、だれもが避けて通れない生き方につながっていく。
私のようなこんな生活にテレビ的新鮮さがあるとは思わなかったが、同番組を見て、「山本さん!私たちってちょっとちがう切り口で生きてる!」と言わずにいられない。きっと山本さんも同じことを感じていたように思う。
山本さん、ってディレクターなのです。
ADの和田君ともよく酒を飲みながら話をした。
都会が嫌だから田舎に移る。
これはちがう。とおもう。
いずれはまた関心が移る場所に行きたくなるのだ。それは現実から避けていくことにつながるのであれば、田舎暮らしなんてするんじゃないと思う。
ひとりで生きていく力が必要なのだ、田舎暮らしは。
私の場合。
「物作りから人づくりへ」
そんなキャッチフレーズをもらって雑誌に掲載されたことがある。
そう、わたしは子どもたちの教育を考えていく、理論も大事だけど、経験から組み立てていくことがその子本人のレベルにもっとも合っていると、そしてそれにかかわることを考え、仕事にすることが自分の道だと感じていた。
なにも移住してから始まったことではない。
人がなにをどう考えて結論、道を切り開いていくのか?
そのプロセス、構造を子どもを通して考え、実践する。
それはこれまで私がやってきた、物作りの考えと似ている。現場が大切なのだ。考えながら、仮説を立てて実践する。
結論と目標の違いを埋めていく作業がまたはじまる。この繰り返しである。
田舎暮らしは、それを収入に変えていかなければならないのがサラリーマンとちがうところ。研究活動だけではなく、短期的に直結した収入が必要なのである。
わかるかな?
清里に来たいと言った山本さん。
将来、テレビのあり方、CMのあり方が変容していくんじゃないのか?と話をした。そのときには都会にいなくても、ちゃんと田舎暮らしができるようになるんじゃないのだろうか。
もうそこまで来ているように思う。
なぜかって?
それは考えてほしい。
彼のかわいい息子のためにもその方が良いように思うのだ。
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